My Playlist vol.5
Ryosuke Nagaoka
Hi! Mercedes TOPMy Playlist vol.5
Photo_Shinji Serizawa / Text_Rei Kawahara
2018.12.20 UPDATE

〈メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)〉が発表した、新型Aクラスに搭載されるメルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス(以下MBUX)。スマートフォンやパソコンなどに搭載されることが多くなった、ボイスコントロールを使用した新世代のユーザーインターフェイスは、ドライバーはもちろん、乗客全員の車内での体験をまったく新しいものに進化させてくれます。 この“My Playlist“では、ミュージシャンやDJなどの有識者の方々に、ドライブにまつわるシチュエーションをテーマに、自分自身が聴きたい楽曲をセレクトしてもらいました。最終回となる第5回は、ペトロールズの歌とギターを担当する長岡亮介さんが登場。あまり世に出ていない貴重なプレイリストを通じて、長岡さんの意外な一面に迫りました。愛してやまないクルマのお話も盛りだくさんです。

はじめてのドライブだから、
色々な自分を知ってもらいたい。

今回はドライブするときに聴きたいプレイリストを作って頂きました。どのようなテーマで選曲されたのですか?

女の子とイヤホンを片耳ずつで聞くような(笑)。そういう甘酸っぱいイメージが浮かんで。“はじめてのドライブ” ってことでいいですかね。選曲は初々しくないし、めちゃくちゃですけど。

長岡さんのルーツになっているカントリーやブルーグラスの曲が少ないですね。逆にPuma Blueのような若いアーティストの曲が入っていたり。

恥ずかしいですね! 心の中を見られているみたいで。そりゃあ最近の曲も聴きますよ、聴いちゃダメですか?(笑)

いえいえ! でも意外だなと思いまして。

テーマがはじめてのドライブだから、自分を知ってもらいたいというか。色々な側面の長岡亮介を並べてみました。どの曲もそれなりに車内を演出してくれると思いますよ。

クルマの中で聴く音楽の一番の魅力ってなんだと思いますか?

景色と音のマリアージュじゃないですか。景色もそうですけど、外の音も入ってくるだろうし、エンジンの音もするし。あとは号泣出来ますよね。車内で音楽を聴いたらもっぱら号泣してますよ。

クルマでは独りで泣いていると(笑)。

言い過ぎたかもしれないですけど、恥ずかしくないじゃないですか、自分だけの空間だから。

想い出の曲に突然
巡り会える喜び。

クルマに乗るときは、いつも音楽を聴いていますか?

いま乗っているクルマが60~70年代のもので、オーディオがあまり整ってないので最近は聴かないですね。でも、きっと新しいオーディオが付いてたらバンバン使いますよ。まともなオーディオが付いているクルマに乗っていた頃はそれこそ、その日録音した曲をチェックしながら帰るとかをよくやっていました。普段触れ合う環境でどう響いてくれるのか。

確かに、ミュージシャンの方が必ずクルマで確認するっていう話はよく耳にします。普段からSpotifyみたいなサブスクリプションサービスは使いますか?

家で音楽聴くときとかはたまには使いますね。

サブスクリプションサービス(以下、サブスク)の良さってどこにあるのでしょう?

お手軽さじゃないですか。あとは、昔こんなCD持ってたよな、みたいな作品を発見出来るのがいいですよね。記憶の片隅にあった曲と想い出がポーンと目の前に出てくることがあります。

なるほど! 知らない音楽を意識的に探せるところがサブスクの良さですけど、かつての触れた音源に突然巡り会える感動もありますよね。では、新しい音楽を常日頃からインプットされているわけではないですか?

好きなのを見つけたらそれをずっと聴くって感じかもしれません。探している間に感動しなくなっちゃうんですよね。スレてきちゃうっていうか。

ポっと出てきたもので良いなって思ったもの方が感動に近いというか。

アーティストそれぞれ、曲それぞれに本当は素晴らしいところがあるんだろうけど、スクロールしていくような感じで聴いてると、一つひとつにアンテナが張れなくなってきますよね。なので、あまり付かず離れずでいます。

パソコン一台あれば曲が作れるような時代ですけど、長岡さんはどうやって曲づくりをしているんでしょうか?

昔はPCも使ってましたけど、ペトロールズの場合は口述でつくってます。こんなイメージで演奏して欲しいとメンバーに伝えて。仮のモノは作ったりしません。

まったくですか!?

うん、時代遅れですよね。でも仮のものがあるとその第一印象がスッと入ってきちゃうじゃないですか。仮の音源がかっこよかったりするとこれでいいじゃん! ってすぐふてくされちゃうタイプなんですよ、自分自身が(笑)。そうなってしまったら嫌だからゼロから。人から出てくるパワーとかイメージを信じてるっていうのはありますね。

でもそれはなんだかペトロールズファンからすると、嬉しいというか安心する話かもしれませんね。

今回は〈メルセデス・ベンツ〉の新型Aクラスに試乗していただきました。率直にいかがでしたか?

良かったですよ、軽やかで。乗りやすかったです。

デザインはどうでしたか?

最近の〈メルセデス・ベンツ〉は特にスポーティだしポップな感じもありますね。顔の睨みが効いてなくていいなと思います。あとは最近ボディの面構成がシンプルになってきている気がするんです。最近のクルマはラインで表情をつけてスマートに見せたりしているものが多いですけど。このAクラスや最近の〈メルセデス・ベンツ〉のクルマはボンネットがつるっとしていて、無駄がないですね。

余計なデザインがされていないと。

それと、ちょっと前まではフロントが低くてリヤに行くにつれてウエストラインが高くなっていくデザインが主流だった気がするんですけど、最近はお尻が下がってきているのがいいなって。アグレッシブというよりはエレガントな雰囲気があります。

どの部分にクルマの魅力を一番感じますか?

とにかく設計者のエゴが出ているクルマが好きですね。エゴがそのクルマの個性になっているような。今日乗ったAクラスは “つつましい” と感じました。エゴはそんなに感じないけど、永く付き合っていけそうな形をしていますね。

そして、新型Aクラスの最大の特徴は「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)」というAI機能です。

実際に使ってみて「Hi! Mercedes! 寂しいよ」って話しかけたんですけど、リアクションしてくれなかったな(笑)。まだ初対面だったから、もう少しコミュニケーションが取れれば相棒になるんじゃないですか。

室温を下げたり、ナビを設定したり、ラジオをかけたり、スタンダードな操作を楽にできるのがポイントなんです。

“話す” ことで視線をそのまま前に置けるから、手元の操作によって起こる事故を防げるっていうことですよね。

堂々として凛としているイメージ。
「俺に任せとけ」って。

クルマ、自転車、ギターの順に好きだ、と公言されるほどクルマ好きで知られる長岡さんですが、〈メルセデス・ベンツ〉にはどんなイメージをお持ちですか?

「俺に任せとけ。」っていうイメージですね。

と、言いますと?

〈メルセデス〉には〈メルセデス〉のペースがあるなって思うんです。堂々と、凛としていて、無理に急いで乗ってもそういう風には走ってくれないみたいな。「いい感じに移動させてやるから乗っていきなさいよ」って話しかけられているようで。少し古い考え方かもしれないですけどね。

最後に、長岡さんのクルマへのこだわり、そしてファッションへのこだわりをそれぞれ一つずつ教えてください。

クルマのこだわりは、“無理してでも乗りたいのに乗る” ってことですかね。仕事柄もあるけど人生の中で結構な時間を過ごす場所なので。そのときに満たされた気持ちで乗っていたいんですよ。

なるほど。では、ファッションは?

友人のアーティストで、古い服をツギハギして直しながら着ている人がいて。彼は「もう一生モノしか欲しくないねん」と言っていて、そういうのいいなって思ったんです。だからファッションへのこだわりは “出来るだけ長く着られるモノを選ぶ” ってことですかね。ファストファッションみたいなすぐに入れ替わるようなものは、すごく嫌だなって思います。地球にとってもいいし、好きなものだけポツポツと着ればいいなって。結局同じようなことなんですよね。服もクルマも。

長岡さんには20日に開催されるイベント「Hi,Beams」にもソロでライブ出演頂きます。

「Hi, Beams」って声をかけたらビームスさんは何してくれるんだろうね。「洋服頂戴!」とかできる?(笑)

一同笑

ご来場のみなさま、宜しくお願いしますね。

長岡亮介
1978年生まれ、千葉県出身。3ピースバンド、ペトロールズ(PETROLZ)の歌とギターを担当。椎名林檎、星野源らさまざまなアーティストのサポートや、楽曲提供などのプロデュースも手がける神出鬼没の音楽家。カントリーをルーツとする唯一無二のギタープレイが多くのファンを魅了している。

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