ビームス歴約30年。メンズカジュアルの店舗スタッフからスタートし、現在ではビームスのセレクト事業の統括者である豊永信一郎さん。現在はEクラスを愛車としている豊永さんにお話を伺うことで、メルセデス・ベンツとビームスという関係性について、ひとつのパースペクティブを与えてみたいと思います。ビームスと共に築きあげられたライフスタイルの中で、一際輝くメルセデス・ベンツの魅力に触れてみましょう。
クルマの基本はベンツ。
最初に所有したのは30歳くらいでしたかね。サーブ(Saab)の900 TURBOの3ドア、ハッチバック式のモデルを、知り合いから譲ってもらったのが最初ですね。それはクーペみたいに、お尻がシューっとなってて綺麗でした。僕は、車のお尻のフォルムが好きなんですよ。結局、運転してる僕らが見るのって、フロントじゃなくて前の車のお尻なんですよね。だから、テールランプとかが綺麗なクルマはやっぱり良いなって思うんです。そのクルマには10年くらい乗っていたと思います。デザインは大好きだったんですけど、元々旧いクルマだったので調子が悪くなってきて。買い替えを検討した結果、手に入れたのがベンツのCクラスのWagonでした。
次は何に乗ろうって悩んでいた時に、うちの会社にクルマが凄く好きで詳しい人間がいて、どこのメーカーが良いですかね? って話をしたら、“クルマの基本はベンツなんだよ、ベンツに乗った後で自分の好きなクルマを選びなさい”って言われたんですよ。ベンツがすべての基準を作っていて、すべてのクルマメーカーが研究している大本だと。そうなんだー! って思いまして(笑)。で、調べてみたら、AIRBAGや衝撃吸収するボディとかを最初に取り入れたのはベンツなんですよ。やっぱり、安全性についての最新鋭のシステムを取り入れるのがベンツなんです。実際に、自分がディーラーに行った時も、ディーラーの方が “ベンツで安全性を買ってください”って言い切りましたからね。
そうですね(笑)。CクラスのWagonに5年乗った後、今年の5月に現在乗っているEクラスに乗り替えました。これまでは自分もファッションという仕事柄、モードっていうのを常に取り入れて来てましたが、50代にさしかかったこともあり、自分のスタイルを補填して、形作っていくようなモノ選びにどんどんシフトしていき、Cクラスよりももう少し重厚感があって、ゆったりした車が欲しいなと思い、今のEクラスをチョイスしました。
今のクルマってシステム系はともかく、ほぼ壊れないんですよ。自分でボンネットを開けるような機会もないですし。実際の運転も、少し車体が長いので運転が難しそうに見えると思うんですけど、最小回転半径が5.4メートルと、数字じゃ分かりにくいですが、凄く切れて操作が楽なんです。自宅の駐車場も結構ぴったりなサイズなんですけど、慣れちゃえば簡単に停めれられますし、360度カメラシステムが付いているので、ぶつける方が難しいなって思うくらいです。
おっしゃる通りですね。僕もそこまで詳しくはないですけど、前輪と後輪の幅が従来よりも広がっているんです。前が長くてタイヤが従来通りの場所にあったら、ぶつかりやすいですよね。けど、前輪が鼻の先端の方にいくことと、フロントサスペンションの設計によって、曲がりやすくなるんです。前輪と後輪の間を拡げたことによって、フレームの強度を保つ必要性が出てくるんですけど、それが出来るようになれば、クルマ自体の室内も広くなりますし。
そうらしいですよ。で、出来るだけ小さい排気量のエンジンターボを使ってクルマの性能を良くしていく。燃費とか環境問題もあるんで、どんどんクルマはそうやって進化しているんです。そういうことを知れば、より一層面白くなりますよね。
映画が切っ掛けで
クルマに憧れを。
地元が鹿児島で、上京以前から実家のクルマを運転していたので、クルマ自体はずっと好きだったんです。最初にクルマを手に入れたときはまだ独身でしたし、特に必要に駆られてという訳でもなく、本当にタイミングでしたね。
やはり映画ですかね。僕らの時代は、映画や雑誌といった文化的側面から影響を受ける事が多かったんです。今みたいにSNSやwebが無かったので、海外の雑誌や映画でしか、自分と違う世界に住んでいるライフスタイルを見る事が出来ませんでした。そういった意味でも、当時の僕らにとってのクルマは、団塊世代にとってのクルマとも違った、もっと身近なものとして憧れを抱いていましたね。
そうですね。タバコを吸うのが格好良いと思ってしまう時代だったんで(笑)。映画のワンシーンを見て、こういう風に吸うんだみたいな。そういう時代でしたね。
それもやっぱり映画の中でだと思います。ハッキリとは覚えてはいないけど。昔から色んな映画を見るのは好きだったんですけど、ビームスに入社して、当時の上司から、男の人のスーツの着こなしとか、身のこなし方っていうのは映画から学べって言われていたんですよ。『007』のショーン・コネリーとか。彼自身は劇中で英国車のアストンマーティン(Aston Martin)に乗っていましたけど、敵がベンツに乗っていたりしていましたよね。あとはアメリカのハリウッドスターがベンツのクーペに乗っていたりっていうのが印象深いです。
ベンツの持つ絶対的な安心感。
日常的には、週末だけなんですよね。やっぱり週末家族と出かける時に活躍しますね。ここ数シーズンは、オートキャンプも始めました。テントはキャンプ場で貸してもらえるので、自分たちの寝袋とか、本当に最低限な荷物だけで向かえて、凄い気楽で良いですよ。料理も地元の食材を買ったりして。
そうなんです。そういう時に、クルマにトラブルがまったくないっていうのも良いんですよね。ちょっと遠出しようって考えた時に、道中大丈夫かな? とか考える必要がないっていうのが。実はそういうところがベンツの凄みなんじゃないかって思いますね。
そうです。そこは、ベンツを運転している方は、絶対に感じているところだと思いますね。自分や家族の趣味をしっかりと許容してくれるクルマなんです。
最近はお休みしてますけど、自転車が好きですね。ピストから始まって、今はアメリカのハンドビルダーのパーツとかが大好きで。道具も買って、自分で出来るところは全部自分で組んだりしてます。調布の方まで多摩川沿いを走ったり。
たまたま自分の家のベランダが広いんで、ベランダが自分の工房みたいな感じですね(笑)。
そうですね、好きかもしれません。パソコンもまだ会社が導入する前から、自分で購入して使ってましたからね。まだうちの製作部とかがない頃に、Illustratorで自分で織りネームやタグのデータを作ったり、スニーカーの別注っていうときに、写真をレタリングして、その上に色をのっけたり。
そうですねー。ま、仕事柄という訳ではありませんが、すぐに飽きちゃうんですけどね(笑)。でも、そういうギアやモノが好きな男性って多いと思いますけど、漏れなく僕も好きです。携帯も結構早い段階で買って、上司から、お前それ友達持ってないと意味ないじゃんとか言われたり(笑)。
グローバルな大企業と、日本の一小売業である僕らが、同じクリエイティブに向けて色々なところで一緒に仕事をさせていただくというのは、とてもありがたいことだと思います。
クルマの免許を取る若者も少なくなってきていて、カーシェアが普及してクルマの所有に対しての考えが変わってきているなかで、若い人たちにクルマを訴求していくことを考えた時に、うちみたいなところと組むという意義を、これからのマーケットの開拓の為に見出してくださったのかもしれませんね。最近、いろいろなメーカーのクルマも見ているんですが、どこもオプションが多いんです。でも、ベンツってオプションが少ないんですよ。それって、完成度が高いからこそだと思うんです。カスタムして自分なりに楽しんでくださいっていう提案ではなくて、マーケティングが丁寧にされていて、カテゴリー毎にキチンとセグメントされ、デザインも含めてしっかりと出来上がっている。そこが他の車のメーカーとは違うところだなと思います。何はともあれ、一度ベンツというクルマを体験してみて欲しいですね。乗ってみると全然違う視点が見えてくると思います。
豊永信一郎(ビームス執行役員兼第一事業本部本部長)
ビームス勤続約30年。メンズカジュアルの店舗スタッフにはじまり、メンズ・ウィメンズ部門のディレクターを経て、現在はビームスのセレクト事業を一手に統括する功労者。モノや情報が溢れる中で、商品情報だけが独り歩きしないよう、モノを売るだけでなく、ビームスが大切にするモノへの思い入れや、カルチャーや背景をリアル店舗できちんと見せるためのアイデアを日々模索中。休日は家族でキャンプに出かけるだけでなく、大好きな自転車で遠出することも。
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12月20日(木)に開催されたイヤーエンドパーティ「Hi, Beams」。大いに盛り上がった1日の様子をレポートします。
ビームス内でも大のドライブ好きとして知られる敏腕男性プレス&女性ディレクターに聞いた、いますぐ行けるドライブコース。
ヴィンテージやオールドモデル好きな空間・プロダクトデザイナー、二俣公一さんが紐解く、新型Aクラスの機能性とデザイン性について。
鎌倉に住んで10年。ビームスのメンズカジュアル部門のディレクターを務める中田慎介さんが語る、新型Aクラスのある暮らしとは。
P.M.Kenさんと河村康輔さん。両アーティストがAクラスを題材にアートを作ると、いったいどんな作品が生まれるのか。
自身のバンド、ペトロールズの歌とギターを担当し、様々なアーティストのサポートやプロデュース業も行う神出鬼没の音楽家・長岡亮介さんのプレイリストトーク。
新型Aクラスにまつわる10の魅力。
ラジカセから流れてくるMCの声は、いつも一方通行だった。ハガキやFAXを送って、運が良ければこちらのリクエストに応えてくれたけど、基本的にはいつも誰かの好きな曲をジッと聴いているだけ。でも、「MBUX」はちがう。「ハイ、メルセデス」の一声で、音声入力に対応。運転中、プレイリストにあるお気に入りの曲をリクエストすれば、その曲をすぐに流してくれる。もちろん道案内や、空調などの車内環境にもバッチリ対応。ドライブをよりスムーズなものにしてくれる。
優れたデザインには、それに見合うくらいの使える機能が伴っていて欲しい。たとえば家にある椅子。かっこいいのは当たり前で、犬もぐっすり眠っちゃうくらいの快適性が欲しい。新しいAクラスはもちろんその両方を兼ね備えている。ブラックを基調に、アクセントとしてシルバーがあしらわれたインテリアは、クール&ラグジュアリーな装い。シートの座り心地もストレスフリーだし、従来に比べてスペースが広く感じるように設計されているので、快適性も申し分なしなのだ。
コートを颯爽と駆け巡り、貪欲にポイントを獲得したマイケル・ジョーダン。その手にボールが渡れば、誰も彼を止めることができなかった。バスケットボールのコートは決して大きくはない。だからこそ、全力のダッシュと機敏な動きが求めらる。新しいAクラスのエンジンは、より軽量になりながらも排気量を削減し、エンジン騒音も低減。またトランスミッションもシフトの作動が素早く、変速もスムーズ。つまり、ジョーダンに負けじと劣らないスポーティな走りが特徴なのだ。
自動運転技術は人々の安全にも向けられている。高速道路での渋滞の最後列に接近したときや、交差点では歩行者や車両の飛び出しに対して自動でブレーキをかけてくれて、なおかつ回避したあとにクルマが車線内に入るように運転をアシストする機能まである。万が一衝突したときに備えて屈強な設計になっていると同時に、大きな衝突音による耳への負担を減らすシステムも搭載。これらは歩行者や周りのクルマだけじゃなくて、自分自身をも守ってくれるということ。
クルマに乗ってどこへ行こう? 家族と小旅行、あるいは恋人と買い物などなど。クルマがあれば行動範囲が広がるが、いずれにせよ荷物は多くなる。そんなときはファッションにもアウトドアにも通用する、フィッシィシングベストのような万能で高い収納力が必要だ。でも大丈夫。新しいAクラスには、広く改善されたラゲッジルームが存在する。奥行きも幅もプラスされ、なんと29L分の増量に成功し、370L(※欧州参考値)もの容量を誇る。これなら仲間とのゴルフだって安心だ。
幼い頃、夢の中でいつもドライブをしていた。助手席には一緒に眠るぬいぐるみがいて、ラジオをかけたり、空調を調整してくれた。新しいAクラスに搭載された「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)」も、そんなドライブの相棒役を務めてくれる。インパネ横のディスプレイは、スイッチやパッドではもちろん、スクリーンに直接タッチして操作することも可能。しかも、ユーザーの行動を学習し、行きたい場所、好みの曲の提案をしてくれる頼れるヤツなのだ。
自動お掃除ロボのルンバの誕生には多くの人々が驚いた。地雷探査機のノウハウを家庭に応用し、文字通り“自走”で掃除してくれる便利なロボ。自走といえば最近ではクルマだってオートマチックなシステムを持ち、ドライブのアシストをしてくれる。しかも、その機能はどんどん向上しているのだ。たとえば車線検知機能では、消えかかった不明瞭な車線も検知してくれたり、高速道路で渋滞にハマった場合は、前走車に合わせて自動で発進してくれる。まったく便利すぎる世の中だ。
暗闇のなかを運転していると、ピカッとリフレクターが光り、そこに何かがあることを知らせてくれる。だけど、新型Aクラスの場合は暗闇じゃなくても(もちろん暗闇でも)センサーでさまざまなものを感知し、ドライバーに知らせてくれる。たとえば道路の標識をフロントガラスに付属されているカメラで読み取って注意を促してくれたり、手ばなし運転を検知するとゆるやかに減速してくれたりなど。でも、くれぐれもセンサーに頼りすぎないように注意したいところだ。
90年代に夢中になって遊んだゲームボーイ。持ち歩けるゲーム機なんて、当時は画期的すぎた。でも、いまはどうだろう? ゲームボーイはもはや“レトロ”に分類され、家でも外でもみんなスマホをいじっている。いろんな技術やテクノロジーが街中にあふれているのだ。スクリーンをタッチしたり対話しながら操作する「MBUX」や、さまざまなオートマチックシステムを搭載した新型Aクラスは、ある意味では最新の装備をまとった新しいガジェットのようなものなのかもしれない。
女の子は美しいラインのデザインに弱い。きっと指輪を欲しがるのもそのせいだ。淀みなく流れるような流麗なデザインは、身につけていても気持ちよさを感じる。だから、Aクラスのエクステリアにもうっとりするにちがいない。風の流れを計算した角のないラインと、品があってスマートなルックス。それにダイナミックさと、どこかスポーティな要素も加わっている。優しさと力強さが調和したデザインには、きっと生粋のクルマ好きですら思わず感嘆の声をあげてしまうだろう。