My Playlist vol.2
MURO
Hi! Mercedes TOPMy Playlist vol.2
Photo_Yuichi Akagi(eight piece) / Text_Maruro Yamashita
2018.10.18 UPDATE

〈メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)〉が発表した、新型Aクラスに搭載されるメルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス(以下MBUX)。スマートフォンやパソコンなどに搭載されることが多くなった、ボイスコントロールを使用した新世代のユーザーインターフェイスは、ドライバーはもちろん、乗客全員の車内での体験を全く新しいものに進化させてくれます。
この“My Playlist“では、ミュージシャンやDJなどの有識者の方々に、ドライブにまつわるシチュエーションをテーマに、自分自身が聴きたい楽曲をセレクトしてもらいました。第二回は、ブラックミュージックを中心に世界中の音楽をレコードで掘り続けている、King Of Diggin’ことMUROさんのプレイリストです。世界屈指のDJであると同時に、父親としての一面も持つMUROさんならではの”My Playlist“をお楽しみください。

娘の保育園の送り迎えの途中も
レコード屋に。

今回はSpotify上にプレイリストを作っていただいたわけですが、以前、何かのラジオ番組でもSpotifyのことが話題にのぼったとおっしゃっていましたよね。

そうなんですよ。MACKA-CHINとやっているラジオ番組の収録の時ですね。結構何でもあるらしいよみたいな話になって。ラジオでかけた曲をリスナーの人たちがCDやレコードを買いに行こうとしても、なかなか僕のかけた曲は手に入らないっていう話があったんですけど、意外とSpotifyだと見つかることが多いらしいんですよ。

ご自身では使っていないのでしょうか?

僕はまだ使ってないです。(Spotifyのホーム画面を検索しながら)でも、吉田美奈子さんの楽曲とかも聴けるんですね。しかもほとんどのアルバムが揃ってる。なるほどね〜。

では、現在MUROさんが新しい音楽と触れる機会はどういうものが多いのでしょうか?

やっぱりレコード屋ですかね。そこは変わらず。今、家が下北沢なんですけど、近所に良いレコード屋さんがいくつもあって。しかも、娘の保育園の送り迎えの途中にあったりするんで、必ず週に2、3回は寄っちゃうんですよね(笑)。それくらい頻繁に行っても、やっぱり棚は変わっているんですよ。ここ数年、レコードの新譜のサイクルがまた早くなってきていて。なかなか自分でもアナログを作り辛い状況になってしまったなっていうくらい(笑)。でも、これ(Spotify)は本当に色んな音楽を聴けるので、凄いですね。

昔はよくレコード屋に通って、色んな音楽をチェックしていたけど、最近はめっきり疎くなっちゃって、というような人が、また音楽と触れ合う切っ掛けになるサービスですよね。

そうですね、今、新宿のBrooklyn Parlorでも不定期でDJをさせてもらっているんですけど、ここもまさにそういう人が来てくれるんです。来やすかったりするんでしょうね。最近は服はもちろんですけど、音楽にも興味を持ってくれている方が本当に多いので、嬉しいです。

子供の頃からクルマで聴く為のカセットを
編集してました。

現在はクルマを所有されているのでしょうか?

今は持っていないんですよ。実家が川口で、ガソリンスタンドをやっていたので、元々身近なものだったんですけどね。川口に住んでいた頃は、よくクルマで都内まで往き来していました。20代半ばくらいまでは結構乗ってましたね。今、娘があと2年くらいで小学校に入るんですけど、そういうタイミングでまたちょっと離れた場所に住んで、クルマを持とうかなって考えています。クルマを持つと、そこでまたもう一個部屋が出来るし。当時は、クルマの中でのサウンドチェックっていうのも、曲を作ったときに必ずやっていたので。普段聴き逃しているところが聴こえたりして、何故か良いんですよね、クルマの中でのリスニングっていうのは。

ご自身で作られたミックステープをチェックしたり、聴いたりということもありましたか?

もちろんです。そういうのは小学校の頃からやってましたね。その頃はミックスはしていないんですけど、レコードを借りてきて、カセットテープに落として、出かける度にそのテープをかけてもらうみたいな。だまっていると、演歌か競馬を親にかけられちゃうんで、親に(笑)。だからいつも自分で提案しないと、みたいな感じで。両親はどちらも洋楽を聴くようなタイプではなかったんですけど、唯一親父がベンチャーズを聴いていて。そういうつながりもあって、オールディーズとか50年代の洋楽は、小学校の終わりくらいから聴いていました。『アメリカングラフィティー』や『グローイングアップ』みたいな映画もありましたし、当時はミスタードーナッツとかもそういうBGMだったりして。だから、50年代の洋楽をカセットテープに編集していたのはよく覚えています。

それはブラックミュージックに傾倒する以前ですよね?

そうですね。

MUROさんは、ご実家の近くに映画館があって、そこで観ていた映画から、海外のカルチャーに触れていったと伺ったことがありますが、やはり音楽も映画が切っ掛けで興味を持たれたんですか?

まさにそうですね。映画とCMソング、その2つを切っ掛けにレコードを集め始めたっていうのが、ちょっと特殊だったのかなと思います。映画は割と知っている人が多いですけど、例えば TVドラマの主題歌やエンディングテーマとかCMソングって、意外に自分より歳上の人でも知らない人が多かったんですよ。

メルセデス・ベンツは
憧れのクルマのひとつ。

クルマに興味を持ったのはいつからですか?

先ほどお話しした通り、実家がガソリンスタンドだったこともあって、クルマは元々身近だったんですけど、さらに、僕の世代はちょうどスーパーカーブームだったんですよ。当時は、カウンタックがあのデパートにやって来た! みたいなイベントがあったりして。屋上にスーパーカーを展示してましたね。あとは、スーパーカーのエンジン音とかが収録されているレコードが発売されたり、フェラーリとカウンタックはどっちが速い!? みたいなTV番組があったりとか。小学校の頃はスーパーカー型の消しゴムで遊んだり、そういうブームの中で育ったんで、もちろん大好きでした。

そうなんですね! 今でも変わらず運転は好きなのでしょうか?

大好きですよ。免許を取ったばかりの頃は、実家のガソリンスタンドの手伝いとして、洗車し終わった、クルマに乗って持ち主の方の家まで届けることがあったんですけど、その時間が本当に楽しみでしょうがなかったくらいです(笑)。

具体的にはどんなクルマが好きなんですか?

やっぱり、昔は自分さえ良ければいいみたいなクルマばっかりでしたけど、やっぱり子供が生まれてくると、子供なりペットなりが快適に乗れるようなクルマが欲しいなって思いますね。

〈メルセデス・ベンツ〉にはどのようなイメージを持たれていましたか?

元々、Hip Hopカルチャーの中では、〈メルセデス・ベンツ〉のロゴを用いた、ブートレッグのジャージを着たアーティストがいて、憧れの的でした。それこそ当時は、〈メルセデス・ベンツ〉のエンブレム型のメダリオンとかが売っていて、重いのを首からぶら下げたりしてましたし、かっこいい〈メルセデス・ベンツ〉が停まっていれば、その前で写真を撮ったりしていましたし(笑)。

このプレイリストを聴きながら
家族で出かけたい。

今回のプレイリストは、どのようなテーマで選んで頂いたのでしょうか?

やはり、家族でのドライブですね。これを聴きながら、紅葉を見に出かけたり、温泉に出かけたりしたいです。あと、過去に「ビームス(BEAMS)」さんともミックスCDをリリースさせて頂いたことがあるので、その時の選曲とうまく被ってるアーティストも、ビームスさんとの思い出ということで、今回も選んだりしているんですよ。

実際に過去にリリースされていたミックステープのシリーズでも、ドライブを想定したものってあるんですか?

実はドライブはまだ無いんですよね。是非やりたいんですけど。なので、今回はすごく楽しかったです。そもそも、今回選んでいるような、生音を使った楽曲を好きになったのも、クルマで聴くようになって好きになったので。打ち込みの音しか聴けなかった若い頃もあったんですけど、クラブでライブをすることが多くなったりするにつれて、クルマの中ではリラックスしながら、ソウルだったりジャズだったりっていう音楽を聴くことが自然と増えていって。

今回のプレイリストは、家族でのドライブ中に聴くのに本当にピッタリですよね。ドライブに行きたくなります(笑)。

そうですね。クルマのイベントもここ数年増えきているし、より視野に入る切っ掛けが多くなっているんですよ。それから、地方のフェスに出演させて頂く機会も増えているので、今後は家族を連れて行ったりもしたいなーと思ったり。益々クルマを手に入れるのが現実味を帯びてきています。〈メルセデス・ベンツ〉は良いクルマが沢山あるので、本格的に考えたいですね。

MURO
日本が世界に誇るKing Of Diggin'ことMURO。80年代後半からKrush Possee、Microphone Pagerでの活動を経て99年にソロとしてメジャーデビュー。以来、MCとしてはもとより、「世界一のDigger」としてプロデュース/DJでの活動の幅をアンダーグラウンドからメジャーまで、ワールドワイドに活躍。また、海外でのプレイやプロデュース・ワークのみならずリリース物も多く、ブルーノートやトロージャン、スタックスなどの歴史的音源のミックスCDを次々とリリース。2010年には世界初の試みとなる和物サントラ・オンリーのオフィシャル・ミックスをリリースした他、初のジャケット本を発売したりと、多岐に渡るフィールドで最もその動向が注目されているアーティストのひとりである。

https://www.instagram.com/dj_muro/

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