コンセプトが引き出す新たな魅力。

今回紹介するのは、ミリタリーウェアの定番生地のひとつであるヘリンボーンを採用した“HERRINGBONE“シリーズ。60〜70年代頃の「働く人のウェア」に着想を得て開発された同シリーズは、一見するとそのデザインの収まりの良さから、ずっと展開されていたような錯覚すら覚えますが、前回紹介したヒッコリーの生地を用いた“HICKORY STRIPE”シリーズ同様、2019年春夏限定での展開となります。

そもそも〈グレゴリー〉でミリタリーを想起させるアイテムとして真っ先に挙げられるのは、90年代に米軍特殊部隊専用に開発、設計を請け負ったSPEARモジュラーパックシステムをベースに2008年に発売された“SPEAR”シリーズではないでしょうか。ただ、今回新たに登場した“HERRINGBONE”シリーズも負けず劣らず。実に今の気分を反映させた“ミリタリー”を感じさせるラインナップと言えます。

定番感はそのままに、メインに使用されたラギッドな雰囲気のナイロン70％／ポリエステル30％の混紡ヘリンボーンツイルは、クラシックなだけでなく、いまの流行りであるストリートらしさもあり、これまで以上にコーディネートに幅を持たせてくれるはずです。

ピックアップして紹介するのは、「DAY PACK」のデザインはそのままに、容量と機能を追加した新作「MIGHTY DAY」。「DAY PACK」はあくまで1日分の荷物の収納に最適な容量でしたが、こちらはシューズなどの収納に便利な独立したボトムコンパートメントやサイドポケットを備えたおかげで、日常使いからちょっとした出張や旅行まで幅広く対応。背面から直接アクセスできるPC専用コンパートメントを備えているので、仕事の後のジム通いにも最適です。

シリーズを通して、ジッパーとウェビングベルトに見られる生地のテイストと合わせたアクリル素材や、ゴールドのメタルパーツといったディテールワークだけでなく、「MIGHTY DAY」に至ってはボトムコンパートメントの内側が横波のミリタリーキルト仕様になっていたりと、実用性はもちろん、見えない部分のデザイン性も追求した、新定番シリーズと言えます。