スケートボードとサーフィンのカルチャーを愛し、大手セレクトショップの「ビームス」においてもその個性を遺憾無く発揮しながら、スケート / サーフ部門のバイヤーを務める加藤さん。現在では「ビームス」内にて立ち上げた自身のブランドである〈SSZ〉のディレクターとしても活躍している加藤さんがこの日紹介してくれたのは、氏が25年以上前に購入したという〈グレゴリー〉の「PADDED SHOULDER POUCH(パデッドショルダーポーチ)」だ。
「確か大学に入学してすぐ位に買った気がします。大学時代はラグビーをやっていたこともあって、通学時のカバンが大きかったんですよ。だから、休みの日くらいは手ぶらっぽい感じにしたいなって思って、このサイズが良かったんですよ。当時はアメカジが流行ってたから、やっぱり何のバッグを買う? ってなったら〈グレゴリー〉だったんですよ。アウトドアのブランドのバッグの中で一番好きだったんで。で、皆が持ってるウェストバッグじゃなくて、バックパックでも無いものがやっぱり良いなーと思って、これにしましたね。これはパッドが入ってるから、荷物を入れてない状態でも形が崩れなくて良いのもポイントなんです」
現在加藤さんが作り出している〈SSZ〉の洋服には、ポケットの仕様へのこだわりが非常に強いものが多く、オフの日には余り大きなバッグを持ちたくないという加藤さんの思いが存分に感じられるのだが、そのこだわりは大学時代から変わらないポリシーだったようだ。
「当時、チープなバッグも好きだったんですけど、そこよりも〈グレゴリー〉は一段階上な感じがあるじゃないですか。デイパッグ界のロールスロイスって言われてるし。そういうのに完全に弱いタイプです(笑)。それに、〈グレゴリー〉って人によって、〈グレゴリー〉といったらコレっていうアイテムが違ってくると思うんですよ。そういう多様性があるのは良いことですよね。各アイテムに良いデザインがあるからかもしれないし、うちとの取り組みもそうですけど、歴史のあるアウトドアブランドだけど、柔軟さもあるっていうのが良いですよね。そういうところが好きですね」
そして、加藤さんにとって〈グレゴリー〉が身近な存在なのには、ある大きな要素を〈グレゴリー〉が備えているからなのだとか。それがタグだ。タグのデザインやカラーリングによって年代が分かったり、時にコラボレーションなどでスペシャルなタグが作られたりと、アイテム自体のクオリティは勿論のこと、タグというのは〈グレゴリー〉ファンにとっても常に気になる存在であり続けている。
「やっぱり僕、服のブランドで凄い気になるところってタグなんですよね。今自分がやってる〈SSZ〉も、タグのこだわりっていうのは半端なく持っていて。90年代のストリートのブランドって、グラフィックも勿論そうなんですけど、ピスタグとかネームタグとか、ブランドタグとかが、どこにどんな感じのデザインで付いているかで、良さがザクっと伝わるじゃ無いですか。無地でも、そのタグ付いていたら、オ! ってなる感じというか。それもあって当時〈グレゴリー〉にすんなりハマったのかもしれませんね。人によっては、この年代のタグが好きだったんだよなーっていうのがあるだろうし。今みたいに、タグに色々と変化があるのも、進化し続けてるなって感じるんです」
バッグ : グレゴリー
Tシャツ:ガール × SSZ
パンツ:SSZ
シューズ:インディペンデント × ヴァンズ
Photo_Yuichi Akagi
Edit & Text_Maruro Yamashita
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