「いっときはキャンバス地のトートバッグを色々と使ったりしていて、いわゆるグレゴリー的な本格的なバッグのブランドのバックパックからは遠ざかっていた時期もあったりしたんだけど(笑)。でもやっぱり使ってみると、使いやすいし安定感があるからグレゴリーに戻ってくるんですよね」
日本でファッションの専門学校を卒業した後にNYへ渡り、スタイリストの竹中佑二氏のアシスタントとしてキャリアをスタートさせた八木さん。カジュアルなテイストをうまく自身のものにしながら、ファッションビジュアルを製作することを得意とする彼が、なんだかんだ言って惹かれてしまうというのが、アメリカという国が持つカルチャーだ。
「いわゆるアメカジっていう感じに強い影響を受けているわけでもないし、自分の普段の服装もそういうテイストではないけど、アメリカっていうのはやっぱり好きで。格好云々というか、国自体のカルチャーとかそういうものはなんだかんだ重要な気がするんですよね。22歳から28歳くらいまでの6年間をNYで過ごしたっていうことも関係あるのかもしれないけど。ファッションの印象がこっちとは違いますよね」
スタイリストアシスタント時代をNYで過ごした八木さん。そんなNY時代に大きな思い出として残っているのが、師匠からプレゼントされたという〈グレゴリー〉の「デイパック」だったという。
「本当に思い出深いアイテムなんです。薄めのカモフラ柄のタイプで。グレゴリーって聞くと、そのカモ柄をパッと連想するくらい(笑)。当時のNYではあまりバックパック自体を使っている人はいなかったけど、馴染み深いブランドだったし、使いやすかったし、随分長いこと使っていました」
そして八木さんが現在愛用しているのが、高品質のキャンバス地を使用した「コースタルデイ(COASTAL DAY)」だ。
「これは確か2年くらい前に買ったんですけど、当時自転車によく乗っていて。このロールトップの雰囲気が自転車乗り向きっぽいなと思って。背中やストラップのパッドがすごく柔らかくて背負いやすいんですよね。いまはあまり自転車に乗らなくなっちゃったけど、変わらず愛用しているアイテムです」
バッグ : グレゴリー (私物)
ロンTee:セイハロー(私物)
パンツ:ドリスヴァンノッテン(私物)
シューズ:アディダス(私物)
Photo_Yuichi Akagi
Edit & Text_Maruro Yamashita