「17歳の時に古着屋で働きはじめたのが、ぼくのアパレルの仕事のスタートなのですが、ちょうどその頃、その古着屋でグレゴリーを取り扱っていたんですね。旧ロゴのヴィンテージも買い付けしていましたし、その当時の新作を並行輸入したりもしていて。もちろん自分自身でも使っていたので、グレゴリーは昔からすごく身近な存在でしたね」
そう語ってくれたのは、NYのブルックリンで生まれたセレクトショップ「ピルグリム サーフ+サプライ」の日本におけるディレクターである泉貴之さん。“自然と都会のデュアルライフ”をコンセプトに、抜群のバランス感のあるカジュアルなスタイルを提案する「ピルグリム サーフ+サプライ」。そんなデュアルライフを体現するショップと、”ライフスタイル”と本格的な山での使用を前提とする”テクニカル”の両立を行う〈グレゴリー〉の相性は抜群だ。
「このDAYPACKは今月リリースされたばかりの、『ピルグリム サーフ+サプライ』の別注モデルなんです。今回で2回目のお取り組みになるんですが、前と同じようなことをしてもつまらないし、この秋冬は僕らとしても、『ピルグリム サーフ+サプライ』の持っている”NY”という部分をきちんとアプローチしたいと思っていたので、できるだけミニマルに、色は黒って決めていて。そこに素材使いでデュアルライフらしさを演出しました。どういうことかというと、通常使われているコーデュラナイロンも十分ヘビーデューティーな生地なんですけど、例えばバックパックの底の部分というのは一番負担がかかる部分だからバリスティックを使いたいな、という発想から、すべてのパーツの生地を変えているんです。同じコーデュラでも場所によってデニール数を変えたり。ここは強度がそんなに必要じゃないから、軽めのコーデュラで良いな、けどここの部分は荷物を入れて膨らむから、鋭利なものを入れても切れ難いリップストップにしようとか。理に適った、ピルグリムらしいクレイジーパターンを作り上げました。さらに本体のライニングには、『ピルグリム サーフ+サプライ』のペナントチェッカー柄をヒートエンボス加工で施してます」
前回の別注モデル同様、〈グレゴリー〉の定番の四角いタグを、「ピルグリム サーフ+サプライ」のペナントロゴをモチーフにしたタグに変更し、スペシャルな仕上がりとなったこの「DAYPACK」には、もう一点驚きのギミックが隠されている。普段はバッグインバッグとしても使用できるサコッシュが内包されているのだという。まさに別注の名に相応しい、理に適ったこだわりがデザインと機能性へと見事に結びついたプロダクトだ。
「やっぱり出張に行くときに、こういうサコッシュのようなポーチがあるとすごく便利なんですよ。パスポートとチケットの半券が入れられるような幅で何かやりたいんですよね、とグレゴリーの方と相談していたら、グレゴリーを代表するアタッチメントツールを活かして、普段は内側でバッグインバッグとして使い、取り外してストラップをつければサコッシュとして使えるこの仕組みが生まれたんです。少し分かりづらいんですが、このサコッシュも生地がクレイジーパターンになっています。もちろん内側も本体と同じくヒートエンボス加工をしています。とても細かいですね(笑)」
バッグ : グレゴリー×ピルグリム サーフ+サプライ ¥24,000+TAX
ジャケット:ピルグリム サーフ+サプライ ¥22,000+TAX
Tシャツ:ブレインデッド(私物)
パンツ:ピルグリム サーフ+サプライ ¥14,800+TAX
時計:G-ショック×ピルグリム サーフ+サプライ ¥18,000+TAX
ブレスレット:アーロンロペス(私物)
シューズ:ヴァンズ ¥9,500+TAX
すべてピルグリム サーフ+サプライ 03-5459-1690
Photo_Yuichi Akagi
Edit & Text_Maruro Yamashita