「地元は名古屋で大学は千葉の大学に通っていたんですけど、ちょうどジャーナル スタンダードに就職が決まった頃、いまも渋谷店で働いている友達と一緒に、代々木公園でしょっちゅう野宿をしてたんですよ。テントを組み立ててみたり、キャンプ用のギアを実際使ってみたりしたかったんですけど、なかなか遠出できなかったんで代々木公園で試していたんですよ(笑)。このグレゴリーのタクティカル・カーゴ・ダッフル(TACTICAL CARGO DUFFLE)は、代々木公園にいたときに、大きなカバンが必要だなってなって、勢いで購入したんです(笑)」
「ジャーナル スタンダード 心斎橋店」にて、若干20代ながら副店長を務める亀山さんが笑いながら紹介してくれたのは、00年代中頃に発売され、一部の好事家のなかで絶大な人気を集めていた、SPEARシリーズのダッフルバッグだ。
「グレゴリー自体は高校生の頃から愛用していました。当時の自分からすると決して安くはなかったんですけど、お洒落な人たちは皆愛用しているブランドだったので、とりあえず購入してみたというのがキッカケです。そしたらやっぱり丈夫だし、スタイルを選ばないっていうんですかね。いまはハイテクなバックパックも流行っていますが、それとは違った良さがありますよね。古き良きじゃないけど、ずっと変わらないものづくりをしているところに魅力を感じます」
高校生の頃から名古屋の大須で古着にハマり、服の魅力に引き込まれていったという亀山さん。販売員として、時代のトレンドは当然おさえながらも、良い意味で雑食的な彼には、さまざまなスタイルを自分なりに消化したオリジナリティが確立されている。
「古着にハマったころ、並行して裏原だったりデザイナーズ系も好きだったりしたんです。古着ならコテっとしたヴィンテージものも好きなんですけど、70’sのヒッピーカルチャーのアイテムとか、80’sのスケートものとかも好きですね。グラフィックが好きなんで、Tシャツとかそういうものを収集する癖があるんです。もちろんグレゴリーのアイテムも愛用しています。最近だとオレンジのペイズリー柄のデイパック(DAY PACK)ですね」
これまでに数多くの〈グレゴリー〉の愛用し、現在は店頭で40周年記念の復刻モデルなども取り扱っている亀山さんの考える〈グレゴリー〉の魅力について尋ねると、その回答はとても明確なものであり、いかに亀山さんにとって〈グレゴリー〉というブランドが普遍的かつ、絶対的な存在になっているかが分かるものだった。
「流行に寄せていない定番ものをはじめ、タクティカルなアイテムやトレイル用のものもあったりと、グレゴリーには大きな軸が3つあると思うんです。だから、伝統的なブランドなんですけど、先に先に色んなことを試しているなって思うし、常に新作のモデルが気になりますね。そういうスタンスが、新しくてかっこいいことを産むんだろうなって思います」
バッグ : グレゴリー
トップス:J.S. ホームステッド
インナー:J.S. ホームステッド
パンツ:リーバイス® RED
ハット:ヴィンテージ
ネックレス:アンダーカバー、ズニのヴィンテージ
バングル:ナバホ
コンチョ:ナバホ
リング:グラインドマントッズ
シューズ:コンバース
以上、すべて本人私物
Photo_Yuichi Akagi
Edit & Text_Maruro Yamashita