アシスタントについた師匠のスタイリストが僅か4週間程で失踪。急遽独立を余儀なくされたというレアな状況からキャリアをスタートさせた圓進さん。関西圏を中心に活動を行い、近年ではその活動の幅がいよいよ全国区へと拡大中の氏は、90年代に青春時代を過ごしたということもあり、〈グレゴリー〉というブランドはやはり特別な意味を持つという。
「僕は地元が広島で専門学校の進学の為に大阪に出て来たんですけど、まだ地元にいた頃も専門の頃も、とにかくグレゴリーを使っている奴が周りに多かったですね。古着も裏原もアメカジもごちゃ混ぜな時代だったんですよ。自分は高校のときに買った、ド定番のデイパック(DAYPACK)を長い間使ってましたね。バックパックといえばグレゴリーだと思っていましたし、押さえておきたいアイテムでしたね」
皆が〈グレゴリー〉に夢中になっていたあの時代、やはり皆が追い求めていたのは旧タグのアイテムの数々だった。
「もちろん、現行のプロダクトも格好良いと思いますし、機会があれば使ってみたいなといつも思っています。古いものを大事にしながら、新しいものに生まれ変わらせているというのが素晴らしいですよね。リースの際によく目にするので気になっています。けど、当時はやはり皆さん旧タグのアイテムを持っていましたね。自分もよく古着屋で旧タグのアイテムを探していました」
そして圓さんが現在愛用している〈グレゴリー〉は、茶タグの時期の「ダッフルバッグL」。大容量のダッフルタイプなだけに、仕事時のリースなどにも活躍しているのだとか。
「最近はあまりバックパック自体持たなくなってしまっていて、こういうダッフルバッグを使うことが多いですね。この企画を見たのがきっかけでグレゴリーのアイテムを家で探してみたら、ずいぶん前に購入していたこいつを発見しまして。最近またよく使っているんです。特別意識はしていないんですが、いまでも古着屋さんに行ってグレゴリーを目にすると、あーやっぱりあるんだなーって感慨深くなります、高校生のときの憧れが蘇るというか。やっぱりヴィンテージのものって良いなーって思うんです」
バッグ : グレゴリー (私物)
ジャケット:ネセサリー オア アンネセサリー(私物)
シャツ:Vintageのベンデイビス(私物)
パンツ:オー(私物)
キャップ:Vintageのステューシー(私物)
リング:クロムハーツ(私物)
シューズ:アディダス(私物)
Photo_Yuichi Akagi
Edit & Text_Maruro Yamashita