どれがお好み? ニューバランス574を履く10人10スタイル。

- FEATURE

〈ニューバランス〉のアイコニックな一足として知られる「574」シリーズ。性別やスタイルを問わない普遍的デザインと機能性を持ちながら、なおかつリーズナブルというのが、多くの人から愛されるゆえんだろう。名品番として名高い「574」の新作を10人が履きこなすスタイルサンプルをお届けする。十人十色の「574」スタイルのなかで、あなたの一番好きなスタイルはどれ?

  • Photo_Shunsuke Shiga
  • Edit & Text_Yuho Nomura

ニューバランス 574

1988年に登場した名作「576」をモチーフに、90年代初めに誕生したのが本作「574」。これまで様々なブランドやショップとのコラボレーションや別注を展開し、大きな印象を残した永久品番としても挙げられる一足。今季の新作は、当時のデザインを踏襲しつつ、安定感のあるラストを美しいフォルムでアップデートし、ホールド性も向上させた。代名詞でもある抜群のクッショニング性とフィット感は言わずもがな。シーズナブルカラーも登場し、豊富なラインナップが揃う。

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峰村命(31)/「Dear All」ファウンダー、ヘッドバリスタ

ローカルに愛されるコーヒーショップ「Dear All」のヘッドバリスタを務める峰村さん。シーンを牽引する存在でもある彼は、ニューバランスの「574」をバリスタと好相性な一足として認識する。

「574はバリスタの仲間でも愛用している人が多く、実際に履いてみると僕らのような立ち仕事の人間にはぴったりなんです。ベーシックでクリーンなデザインなどもその理由なのかもしれないですね」

ここ最近は韓国でのゲストバリスタとしての招聘やケータリングなど、店舗での業務以外でも活動の範囲を広げているそう。人前に出る機会も増え、コーヒー業界を牽引するホープとしても期待される彼は、着こなしにも当然気を遣っているのだという。

「どんなファッションをする時もバリスタであることを忘れずに、清潔感とスマートさは心掛けています。あとは基本的にトラディショナルな着こなしが好きなのですが、そんなスタイルも574は受け止めてくれますね」

あなたの思うニューバランスのブランドイメージを教えてください。

峰村機能的で、長く履いていても疲れないスニーカー。

ニューバランスで他に気になるモデルがあれば教えてください。

峰村「990」は昔から好きですね。

今最も夢中になっているコト・モノはなんですか?

峰村今は…仕事ですかね。

スニーカー:ニューバランス「574」¥9,900+TAX
ブルゾン:ノーブランド(私物)
Tシャツ:ノーブランド(私物)
パンツ:リッチフィールド(私物)
バンダナ:ヴィンテージ(私物)

SNAP STYLE 02 / 10

畑野駿(29)/「乱痴気CENTRAAAAAL TOKYO」店長

神戸発の気鋭セレクトショップの東京店で店長を務める畑野さん。最近ではバイイングでアメリカを訪れることも多く、その審美眼への信頼はあつい。そんな彼によると、「574」は玄人目線で見ても楽しめる一足なのだそう。

「他のスニーカーに比べて抜群にフィット感が良かったというのが574を履いた時の第一印象。ブランドの出自として伝統を継承しつつ、最新のテクノロジーを搭載していたり、プロダクトのクオリティとしては申し分ないですね」

またドレッドヘアがトレードマークで、レゲエなどの音楽をこよなく愛する存在としても知られる彼。そんな畑野さんが洋服を好きになったルーツである古着スタイルをテーマに、「574」をうまく履きこなしてくれた。

「見た目以上にボリュームがあるので、足元を主張しすぎないようにパンツと色を合わせたのがポイントです。良い意味でデザインに主張が少ないため、古着の雰囲気にも合うスニーカーだと感じました。履き続けるなかで良いアジが出そうですね」。

あなたの思うニューバランスのブランドイメージを教えてください。

畑野個人的にはアメリカのミリタリー界隈からも愛されるシューズだと思います。

スニーカーを履く上でのマイルールを教えてください。

畑野気軽な気持ちで履くこと。

今最も夢中になっているコト・モノはなんですか?

畑野釣りです。

スニーカー:ニューバランス「574」¥9,900+TAX
ベスト:ユーズド(私物)
トップス:ユーズド(私物)
パンツ:ユーズド(私物)
サングラス:ア カインド オブ ガイス(私物)

SNAP STYLE 03 / 10

半田亮(32)/「LINKS」 代表

都内のセレクトショップでの勤務を経て、自身がオーナーを務めるショップ「LINKS」を五本木にオープンさせた半田さん。自他共に認める洋服好きである半田さんにとって、「574」シリーズは特別な思い入れを持つ一足なのだという。

『574は学生の頃から愛用していた品番でもあるので、懐かしいですね。当時からENCAPソールを採用していて、抜群の履きやすさも変わりません』

個性の強いドメスティックブランドを中心にセレクトする「LINKS」の中でも、都市生活者に向けた機能を備えた洋服を揃えているのが、同店の大きな特徴だ。半田さんの着こなしもやはりそんなお店の空気感とリンクする。

「デザインなどは比較的シンプルなので、全体の着こなしが単調にならないよう色味のあるアイテムや小物でアクセントを加えてみました。さらにアウトドア感もさりげなく主張することで、今っぽいスニーカースタイルを意識しています」

スニーカーを履く上でのマイルールを教えてください。

半田パンツとのバランス感。

ニューバランスで他に気になるモデルがあれば教えてください。

半田「2001」は復刻して欲しいですね。

今最も夢中になっているコト・モノはなんですか?

半田野球とキャンプ。

スニーカー:ニューバランス「574」¥9,900+TAX
コーチジャケット:ロトル(私物)
アノラックジャケット:ウル(私物)
パンツ:ロトル(私物)
ニットキャップ : ユーズド(私物)
バッグ:エド ロバート ジャドソン(私物)

SNAP STYLE 04 / 10

阿部美友(27)/編集者

若くして人気の美容WEBメディアで編集長を務める阿部さん。若さに甘えず、いざ仕事となれば持ち前のタフなメンタルとストイックな姿勢で奮励するのが彼女のスタイル。ニューバランスの「574」は、そんな働く女性の足元もしっかりと支えてくれる。

「574はアッパーもソールも思った以上に柔らかく、軽くて優しい履き心地が実感できます。そんな快適な履き心地にも関わらず価格はリーズナブル。若い女性でも手に取りやすい一足だと思います」

かつてはファッション雑誌の編集部に所属していたこともあって、今でも洋服にまつわるトレンドやトピックスには敏感だという。今日の着こなしも旬なパステルカラーの「574」を取り入れ、見事にマニッシュなスタイルへと仕上げている。

「カジュアルになりすぎないスエードの素材とパステルカラーが自然と春の訪れも感じさせてくれて、少し大人な女性の着こなしにもぴったりです。昨年から引き続き旬なマニッシュなスタイルとも相性抜群ですね」

あなたの思うニューバランスのブランドイメージを教えてください。

阿部どの品番も何年経っても古くならない。どのトレンドやスタイルにもマッチして常に“いまっぽさ”を演出してくれる不思議な感覚。

スニーカーを履く上でのマイルールを教えてください。

阿部背が低いので、カジュアルで子どもっぽくなりすぎないよう、ボトムスの丈感・肌見せのバランスで“スタイルアップ”を意識すること。

今最も夢中になっているコト・モノはなんですか?

阿部花を生けること。季節や自分の気分に合わせて花を買います。花同士の色やグリーンとのバランスを考えてセレクトするのにハマっています。

スニーカー:ニューバランス「574」¥9,900+TAX
ジャケット:ザラ(私物)
トップス:ノーブランド(私物)
パンツ:アメリ(私物)
ピアス:ヴィンテージ(私物)
ネックレス:ヴィンテージ(私物)
リング:トムウッド(私物) 、アメリ(私物)

SNAP STYLE 05 / 10

佐藤貴史(30)/「BEAMS T HARAJUKU」スタッフ

「BEAMS T」の看板スタッフとして、店頭業務や不定期で行うイベントやコラボレーションの企画提案を行う佐藤さん。さらに自身が最もこだわりを持っているのがスニーカーと話すほど。そんな彼にとってのニューバランス「574」は、優等生的なブランドなんだそう。

「ニューバランス自体は歴史も長く、クリーンでスマートな印象です。その中で574は特にクラシックなイメージが強く、まさに定番モデルに相応しい一足。シーンを問わずに選べるのがうれしいですね」

スニーカーと同様にヒップホップもこよなく愛する彼にとって、着こなしのサイジングは一番のこだわりでもある。この日は東海岸のストリートシーンを彷彿とさせるスタイルに、独自の履き方で「574」を着こなしの主役に据えた。

「スニーカーを履く際に最も意識しているのが、カラーマッチング。さらにこの日はマイルールでもあるビッグシルエットのサイジングでスタイルを構築し、スニーカーが主役となるよう心掛けました」。

ニューバランスで他に気になるモデルがあれば教えてください。

佐藤「574」のなかでも「1300」のシグネチャーカラーを採用したモデル。

スニーカーを履く上でのマイルールを教えてください。

佐藤デカ履きせずにジャストサイズで合わせる。シューレースはゆるめが鉄則。

今最も夢中になっているコト・モノはなんですか?

佐藤欧州サッカーのUEFAチャンピオンズリーグ。

スニーカー:ニューバランス「574」¥9,900+TAX
ニット:ブレイン デッド(私物)
パンツ:ラングラー(私物)
メガネ:アイヴァン(私物)
ネックレス:ノーブランド(私物)

SNAP STYLE 06 / 10

神谷龍(29)/〈ALONE〉デザイナー

ビジネスパートナーである編集者の友人と共に始めたブランドで、デザイナーを務める神谷さん。普段はブーツ派の彼にとってニューバランスの「574」は新しい可能性を示してくれる一足なのだそう。

「普段はあまりスニーカーを履くことがないのですが、いざ履いてみたら無重力にいるかと(笑)思えるほど軽かったです。経年変化を楽しみながら履いていくのも面白そうですね」

洋服を好きになったきっかけでもあるアメカジのスタイル。それは今でも神谷さんの根幹を支えてくれている。だとすればアメリカの地で生まれたニューバランスは、そんな神谷さんの着こなしにもしっかりとハマってくれるはずだ。

「574のデザインを見た時に90年代のアメカジブームの着こなしが合いそうだなって思いました。今日はそんな当時の着こなしを自分なりに解釈しました。あるいはジャケットでカチッと合わせる着こなしなんかもアリですよね」

あなたの思うニューバランスのブランドイメージを教えてください。

神谷アメリカらしさを感じさせてくれて、スポーティかつスタイリッシュなブランド。

スニーカーを履く上でのマイルールを教えてください。

神谷崩し過ぎてストリートになり過ぎないこと。上品さとのバランスと境界線を意識しています。

今最も夢中になっているコト・モノはなんですか?

神谷映画を年間300本目指して鑑賞すること。

スニーカー:ニューバランス「574」¥9,900+TAX
ジャケット:オールドジョー ブランド(私物)
トップス:オールドジョー ブランド(私物)
パンツ:ナンバーナイン(私物)
ピンズ:ヴィンテージ(私物)

SNAP STYLE 07 / 10

平本兼一(30)/スタイリスト

現在ファッション雑誌や俳優への衣装提供などを中心に活躍するスタイリストの平本さん。彼にとってのニューバランス「574」は、スタイリストを志した当時を回想するアイテムでもある。

「ストリートカルチャーとの出会いからスタイリストを目指すようになって、その当時からニューバランスの中で一番“らしさ”を感じたモデルが574でした。思い入れも自然と深くなりますね」

平本さんの持ち味は、ストリートカルチャーへの造詣の深さだけではなく、各ブランドが持つ背景やストーリー性を丁寧に汲み取ったスタイリングにある。それは今回の自身の着こなしにも表れている。

「ニューバランスと同じアメリカを発祥とするブランドでまとめたのが大きなポイントです。さらにスポーツ感をさりげなく取り入れながらも、ラグジュアリー感とカジュアルを同居させるのが今季らしいかなと思っています」

あなたの思うニューバランスのブランドイメージを教えてください。

平本優れたクッショニング性と長く使えるタフなソールが魅力的です。老若男女問わずに万人が履けるランニングスニーカーの代表格かと。

スニーカーを履く上でのマイルールを教えてください。

平本靴紐は外側が上になるように通す。

今最も夢中になっているコト・モノはなんですか?

平本引っ越しを考えているのでネットで賃貸探し。

スニーカー:ニューバランス「574」¥9,900+TAX
バーシティジャケット:アイ コム デ ギャルソン ジュンヤ ワタナベ マン × ショット(私物)
Tシャツ:ラスベート × カーハート(私物)
パンツ:カルバンクライン205W39NYC(私物)
キャップ : ニューエラ(私物)
サコッシュ:ラフ シモンズ × イーストパック(私物)

SNAP STYLE 08 / 10

カラン(27)/モデル

20代前半からモデル業をスタートさせ、様々なファッション雑誌やカタログ、広告などで活躍するカランさん。また普段からランニングを行っている彼女にとって、ニューバランスの「574」は欠かせない存在となっているそう。

「574は街中はもちろん、ランニングやトレーニングの時でも活躍してくれる万能性が魅力ですね。メンズのイメージも強かったのですが、パステルカラーなど女の子でも履けるモデルも多いのでファッションとしても取り入れやすいですね」

さらにモデルという職業柄、ファッションへの関心も高く、プライベートではメンズ・ウィメンズを問わず様々な洋服を着こなすとのこと。この日もメンズライクな着こなしを見事に彼女流のスタイリングで仕上げてくれた。

「女性らしさをあえて主張せず、カジュアルなスニーカーを軸にストリートライクに仕上げたのがポイントです。小物や全体のサイズ感でエッジィに魅せることで、いつもよりも大人感を演出できたと思います」

あなたの思うニューバランスのブランドイメージを教えてください。

カランストレスを感じない履き心地で、カラバリも豊富なスニーカーが揃っている!

スニーカーを履く上でのマイルールを教えてください。

カランメンズっぽくはなりすぎないように、着こなしのどこかにきれいめなポイントを入れる。

今最も夢中になっているコト・モノはなんですか?

カラン海外で様々な美を感じるスポットを訪れること。

スニーカー:ニューバランス「574」¥9,900+TAX
ロングスリーブシャツ:ドミサイル(私物)
パンツ:ビームス(私物)
ベレー帽:ヴィンテージ(私物)
ベルト:ハイク(私物)

SNAP STYLE 09 / 10

小川洋平(33)/絵描き、「HATOS OUTSIDE」シェフ

カレー職人、絵描き、スケーター…など様々な肩書きを持つ小川さん。いずれの活動も自身の“好き”が元になっているからこそ、リラックスできて、生活に欠かせないものばかり。そしてストレスのない履き心地の「574」にも共通性を感じるという。

「履き心地はめちゃくちゃ良くて、ずっと履いていたくなる一足ですね。定番だからこそ安心感もあるし、アースカラーなどはおじさんにも馴染む配色で気に入っていますよ」

今日の着こなしは小川さん曰く作業着をまとったワークマンがテーマとなっているそう。「574」は、そんな肩の力が抜けたワークテイストのスケータースタイルにも絶妙にマッチする頼もしい存在だ。

「カレーを作る時も絵を描く時も、スケートをする時も基本は汚れることを前提にスタイリングしています。なので自然とワークテイストの強い服を着がちなのですが、それが逆に足元を引き立てる役割も担っているのかもしれないです」

スニーカーを履く上でのマイルールを教えてください。

小川カカトは絶対潰さない。

ニューバランスで他に気になるモデルがあれば教えてください。

小川「998」はやっぱりいつまで経っても好きですね。

普段のお仕事や遊びで大切にしていること、意識していることはなんですか?

小川笑顔を絶やさないことと、話をしっかり聞くこと。

スニーカー:ニューバランス「574」¥9,900+TAX
パーカ:ギガンティック(私物)
Tシャツ:ヘインズ(私物)
パンツ:ディッキーズ(私物)
メッセンジャーバッグ:ゾー バッグ(私物)

SNAP STYLE 10 / 10

加瀬善隆(39)/「hallelu」代表

2016年に自身が手掛けるヴィンテージショップをオープンさせた加瀬さん。洋服への深い愛情と造詣を持ち、当然ニューバランスの「574」もそんな自身のファッション史に名を刻んできたモデルでもある。

「ニューバランスはアメリカから生まれたスニーカーブランドとして長い歴史を持ち、その中で574は多くのランナーやファンに愛されてきたモデルですよね。ファッション的視点、カルチャー的視点からも楽しめる一足だと思います」

「hallelu」の大きな魅力でもあるのが、独自のフィルターを通してアメリカやヨーロッパを中心に世界各国から蒐集された希少なミリタリーアイテム。それらは加瀬さんの着こなしのベースともなり、ニューバランスの「574」ともしっかりと共存する。

「574はシンプルなデザインが主張しすぎず、色合わせも楽しめる一足ですよね。最近気になっているベージュなどのアースカラーを選んで、ワントーンの着こなしでミリタリーを昇華するのが自分らしいかなと思います」

スニーカーを履く上でのマイルールを教えてください。

加瀬スニーカーが小さく見えないように、パンツのシルエットにあったサイズ感のスニーカーを履くこと。

ニューバランスで他に気になるモデルがあれば教えてください。

加瀬新旧問わずトレッキングから着想を得たモデル。

今最も夢中になっているコト・モノはなんですか?

加瀬キャンプグッズの収集。

スニーカー:ニューバランス「574」¥9,900+TAX
シャツ:ソーイング ソース(私物)
インナー:ヴィンテージ(私物)
パンツ:ヴィンテージ(私物)
ニットキャップ:ハレル プロダクツ(私物)