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〈ニューバランス〉の996モデルは、その普遍的なデザインで老若男女どんなスタイルにも自然と溶け込みます。その特長を余すことなく表現するビジュアルとして、996品番を主役にして、性別、年齢、人種もバラバラな出演者にお気に入りの服で好みの椅子に座ってもらい十人十色のスタイルを撮影したものができあがりました。このビジュアル制作のディレクションを担った、スタイリスト長谷川昭雄さんにそのビジュアルの裏側に潜むストーリーをお聞きしました。椅子と人、それぞれが持つ個性を知ることで、「996」が持つスタンダード性が一層際立ってくるはずです。
〈ニューバランス〉を代表する、クラシックかつ究極のスタンダードモデルとして、長年愛されている「996」。時代とともにアップデートされてきた機能性と履き心地、時代を超えた普遍的なデザインは人やスタイルを選ばず、ワードローブに一足は置いておきたい万能シューズです。
「“スタンダード”なものは、安心感を感じることが多いと思う。使い勝手も心地もいいから、そばに置いておきたくなるような感覚になるから。椅子は、デンマークが生んだ20世紀最高の木工家具の名手ウェグナーによるもの。座った時と触れた時に木の温もりを感じるんだ。〈ニューバランス〉の定番である996品番も安心するスニーカー。いいものにはやっぱり愛される理由がある」(長谷川さん)
「雑誌『nicola』の専属モデルの乃乃ちゃん。住んでいる大阪から駆けつけてくれて撮影をしたんだけど、その日もニューバランスを履いていた。椅子は、今、世界的に注目を集めているジャンヌレのイージーチェアで、50年代にインドのチャンディーガルの都市開発のためにコルビジェの従兄弟のピエールジャンヌレがデザインしたもの。なかなか見かけない黒いバージョンは、友人の高木くんから借りたもの」(長谷川さん)
「世界各国で買い付けたインテリア雑貨やヴィンテージ品を販売するショップ『Swimsuit Department』を主宰する郷古さん。7~8年前、思いがけずLAで出会ったのが『ワカワカ』の椅子。『魅力は何と言っても温かみのある背もたれのシリンダー』。目利きの郷古さんに一目惚れで購入された椅子は、今日も自宅のダイニングで鎮座している」(長谷川さん)
「モデルとして東京のファッションシーンで活躍するソウシ。でも、彼が本当に大切にしたいのは、トラックメイカーとしての自分。つい最近も、ミックステープをリリースした。長い時は朝から夜中まで休みなく音作りをするという。人間工学をもとに考えられたイームズの椅子は、長時間の作業には欠かせない。いいサポートがいかに大切かってことは、椅子も靴もきっと同じだ」」(長谷川さん)
「アーティストとして活動する.m.j.k.ことaReK。座っているのは、彼が手がけたこの世に一つしかない椅子なんだ。群馬県の山奥で技術を磨いている富田学氏と作ったそう。ずっと書きためたイラストモチーフをついに現実化させた自分にとって思い入れがあるこの椅子は、彼にとってとても大切な作品だ」(長谷川さん)
「憧れていた雑誌編集者になるために今年から見習いをはじめたというジュリちゃん。モデルとしても活動中で二足のわらじを履いている。夢は得意の英語を活かして国内外の旬な情報を発信するファッションエディターになること。座っているのは、ココナッツチェア。変わった形だけどふんわり包まれる感じで、安心感があってとっても落ち着く椅子」(長谷川さん)
「5歳のリイくんの最近のお気に入りは、ガンダム。大好きなフィギュアをそばに置いて、家族に見守られながら撮影をさせてくれたよ。着ているのはママとパパが手掛ける〈Mediam〉の服。そして、座っている椅子は、かつての東京オリンピックよりも前の1957年、愛知県一宮市の墨会館という建物のために丹下健三によって作られた。背もたれの上部から延びるアームレストが特徴だ」(長谷川さん)
「約束を忘れちゃったり、静かにして欲しいのに大好きなバスケットとヒップホップの話を友達とずっとし続けるラファエル。そんな彼だけど、愛嬌があってなぜか憎めない存在なんだ。座っているのは、厚い一枚革でできたスペインの王侯貴族が使っていたという伝統的な椅子をリデザインしたもの。何事にも動じないマイペースな彼の強さと、なんだかリンクする気がする」(長谷川さん)
「ニューバランスで働くラニはただいまロンドンから日本に赴任中。東京でたくさんの人に会って、自分の可能性を広げているところなんだって。品がある彼女には、グレーのカシミアのタートルにジャケットスタイルがとても似合っていた。椅子は、人間工学に基づいて設計して、オフィスチェアに革命を起こしたアーロンチェア。靴同様、このクッションの良さは、一度知ったら病みつきになる」(長谷川さん)
「アメリカントラッドスタイルをこよなく愛し、好きが興じて『AMETORA』という本を書き上げたデイビッドさん。来日して16年、ウィークデイは世界的に有名な某IT企業で働いているんだ。最先端デジタルのフィールドに身を置きつつ古き良きものを愛する彼には、グレーの〈ニューバランス〉がとってもしっくりくるんだよね。座っているのは、エメコ社が米海軍のために’60年代に作った椅子」(長谷川さん)
「それぞれに好きな時間や空間があるけど、聞かれると意外に答えられなかったりする。インゲさんに聞いてみたら、『朝ごはんを食べた後リビングでゆっくり紅茶を飲むこと』って教えてくれた。お気に入りのひとときを持っているってとっても素敵なことだよね。椅子は背もたれのぶどうの彫刻とアームが気に入って、ビンテージショップで購入したもの。いつもこれに座って紅茶を飲んでいるそう」(長谷川さん)
「ガブリと大きく口を開けて食べるハンバーガーって、食べた後の幸福感がたまらない。大作もそんな魅力にとりつかれて東京を代表するハンバーガー店『ゴールデンブラウン』でアルバイトをしていた。座っているのは表参道店で9年半使われた、大阪の家具店〈トラックファニチャー〉定番のスタンドチェア。ボロボロだけど、少し直せばまだまだ使える。使い込むほどに愛着が湧く物を、リペアしながらずっと使い続けたい」(長谷川さん)
〈ニューバランス〉では、本稿でも登場した椅子など“時代に左右されない普遍的スタンダード”なアイテムが当たるキャンペーンを実施しています。気になる詳細は、以下をチェックしてください。
nb996cp.jp/public