2007年からスタートしたニューバランスとノンネイティブのコラボレーション企画。その第7弾となる今回は、「MNL710」に、2010年リリースの「M1500 "COYOTE"」 を載せて再現しています。

そこで、ノンネイティブのデザイナーである藤井氏にインタビューを敢行し、このモデルが誕生するまでの経緯について伺ってきました。

さらに、このモデルのために撮りおろしたファッションストーリーも掲載しますので、どちらもお楽しみください！

－ニューバランスの別注は、結構久しぶりな気がしますが、いつぶりですか？

藤井隆行（以下藤井／敬称略）：　2012年年明けにリリースした、第６弾のCM997 "DUNE"以来だから、約3年ぶりですかね。

－この別注の話がスタートしたのも、結構前ですよね？

藤井：　そうですね。担当してくださってた方が変わって、もう別注は出来ないのかな...って思っていたら、お話が来まして。

－今回提案されたのは、クラシックではなかったんですね？

藤井：　そうですね。最初は抵抗を感じましたけど、今はクラシックのモデルで別注していなくて良かったな、と。クラシックの別注はイメージを作りやすいので楽なんですが...、もしこのタイミングでクラシックの別注をしてたらどんな色にしていたかな？ って。

－インラインも充実しているので、、色選びは難しそうですよね。

藤井：　このモンキースウェードのように毛足が長くて毛羽立っているとか、素材で差を付けていくしかないような気もしますし。そう考えると、新しいモデルというのは良かったのかもなって。

－意外ではありましたが、"らしさ"のある仕上がりになっていますね。

藤井：　じつはCRT300やML72なども提案して頂いたんですが、どちらもノンネイティブのイメージとは異なるので、「ハイカットは、無いんですか？」と尋ねたんです。そうしたら、今回のMNL710が開発中でリリース予定だからOKと、良い返事を頂けました。

－デザインは、2010年にリリースしたM1500の別注「コヨーテ」っぽいですが？

藤井：　シルエットが新しいので、あまりいじってしまうと何だか分からないモノになりそうで。ノンネイティブが持っているニューバランスのイメージを取り入れていかないと乖離してしまう気がしましたし。

－今まで第６弾までリリースした中から「コヨーテ」を選んだ理由は？

藤井：　MNL710はシルエットがデザートブーツっぽいですよね。そういうイメージで落とし込んでいくなら、コヨーテの色めが最適かなと思って。データも残っていたので、当てはめてみたら意外とイイ感じでした。

－その後、サンプル作りに進んでいくと思うんですが、１stサンプルが上がって来たときの感想は、いかがでした？

藤井：　一発で納得できました。形が変わっているのに、ここまでイメージがブレずに作れたのは良かったですね。全然ハマらない素材もあるし。

－サイドパネルの"N"マークを焼き印でステンシル風にしていたり、ソールユニットもインライン仕様の真っ白ではなく、くすんだ感じに仕上げているのがカッコ良いですよね。ハイブリッドなモデルに抵抗があった方でも割りとスンナリ受け入れられるような気がします。

－ちなみに今回はウィメンズの展開もあるんですね？

藤井：　今までメンズのみの別注しかしていなかったので考えていなかったんですが、MNL710はユニセックス展開のモデルで小さいサイズ（23.5cm）から製作できると聞いたので、ウィメンズも展開することにしました。

－ニューバランス側の反応は、いかがでした？

藤井：　良かったと思います。男っぽいデザインですが、女性が素敵に履きこなしてくれたら嬉しいですね

－ルーツ・トゥ・ブランチズ（ROOTS to BRANCHES）のお客さんにも喜んでもらえるとイイですね。

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