フリーランスのヴィンテージバイヤーとして、年間幾度もアメリカへ宝探しの旅に出ている栗原さん。彼が掘り起こしてくるアイテムの数々が、日本のファッション業界にもたらす貢献度の高さは計り知れません。また、決してヴィンテージ原理主義にも陥らないそのスタンスは、業界内外から大きな信頼が寄せられており、まさにカリスマバイヤー! そんな栗原さんはアメカジブーム真っ只中の頃に〈グレゴリー〉と出会ったという。
「15歳くらいのときに当時の現行品だった、今日持ってるやつと同じタグの、黒のDAY PACKを買ったのが一番最初ですね。やっぱりバックパックと言ったらグレゴリーだったし。TAILMATEも使ってましたけど、やはり何と言っても一番使ってたのはDAY PACK。今日背負ってるのは93年のモデルで、昨年アメリカで買ったモノです」。
〈グレゴリー〉が生まれた土地であるアメリカにおいての、〈グレゴリー〉のヴィンテージ事情というのもとても気になるところだが、状況は芳しくない様子。
「グレゴリーはヴィンテージ自体がほとんどなくて、稀に見つけてもフレーム付きで大容量の本格的なゴツいヤツばかり。タウンユースで使えるモデルは1年に1個出るか出ないかくらいの割合なので、日本の方がよっぽどあると思います。古いモノに関しては、グレゴリーならではの発色の良いカラー、2トーンの赤青だったり。そういうカラーリングがやっぱり好きですね、古着っぽくて。でも、スタイリングに合わせるときは、現在のモノと合わせた方がミスマッチで良いかなとも思っています」。
そして栗原さんが次にバトンを回すのは、12ショウルームを運営する田村貴之さん。乞うご期待。
バッグ : グレゴリー(私物)
キャップ:ID デイリーウォーカーウェア(私物)
Tシャツ:ホワイト マウンテニアリング(私物)
ショーツ:スタビライザージーンズ(私物)
シューズ:ナイキ(私物)
ネックレス:ユーズドのナバホ(私物)
ブレスレット:ユーズドのナバホ(私物)
時計:英軍で使用されていたユーズドのバーテックス(私物)
photo_Shunsuke Shiga
edit & text_Maruro Yamashita