異なるジャンルのアイテムを見事に調和させたスタイリングを披露してくれたのは、「ユナイテッドアローズ」の顔のひとりとして長年活躍し、現在は「アンルート 二子玉川店」の店長を務める武井涼さん。ウッドランドカモの「デイパック(DAY PACK)」が実に良いアクセントになっている。
「自分は1972年生まれなんですけど、ちょうど高校時代に渋カジが流行っていて、グレゴリーは憧れのブランドでした。バックパック界のロールスロイスって言われていたくらいですし、当時でも服が好きなやつとか、こだわりがあってなおかつお金を持っているごく一部の奴くらいしか持っていませんでした。なので、憧れの気持ちは今でも褪せることなく、自分の中に持ち続けていますね。それもあって、今はもう無くなってしまいましたが、サウンズグッドというショップのバイヤーを務めていた時に、グレゴリーのベーシックなプロダクトを仕入れさせてもらっていました」
ちょうど〈グレゴリー〉が30周年を迎えた2007年、武井さんは「サウンズグッド」に〈グレゴリー〉を仕入れていた。手に持っている本は、当時関係者のみに配布されたという貴重なアーカイブブックだ。余談だが、惜しまれつつも2010年末に完全閉店となった「サウンズグッド」は、そのセレクトやスタンス、店の在り方が今でも多くのファンの心に残っている素晴らしい名店だった。
「自分にとって最初のグレゴリーは、モデル名は分からないんですが、19歳でユナイテッドアローズに入った頃、先輩から貰った旧タグのウェストポーチだったと思います。かなり愛用してましたね。今日持ってきたこのデイパック(DAY PACK)を買ったのはたしか1995年。高校の時に服好きだった仲間が働いていた、今のFreak’s Store柏店でした。柏は良い古着屋さんがたくさんあったりもして、アメカジが熱い街だったんですよ。自分も柏の店舗から入社したので、アメリカのモノやブランドへのこだわりは強い方だと思っています。グレゴリーのタグの移り変わりに関しても、新しいものが嫌だということでは無いですが、茶タグや紫タグへの憧れは未だに強いですね。そういう旧タグについて散々話し合って来た世代なんで(笑) 」
武井さんがバトンを回すのは、ライターの南井正弘さん。乞うご期待!
バッグ : グレゴリー(私物)
トップス:アンルート(私物)
パンツ:リーバイス®(私物)
ハット:ノンネイティブ(私物)
シューズ : ヴァンズ(私物)
時計:ロレックス(私物)
Photo_Tatsunari Kawazu
Edit & Text_Maruro Yamashita