「程よい上品さとカジュアルさを併せ持った、ネイビーのジャケットとパンツのセットアップに、〈シエラデザイン〉とのコラボレーションによる、60/40 クロスを使用した「DAY AND A HALF PACK(デイアンドハーフ)」を合わせるという、こなれたスタイリングを披露してくれた平沼久幸さん。〈ソーファー〉と〈フィクチュール〉という2つのオリジナルブランドをメインに、世界中からセレクトしたアパレルや生活雑貨を扱う人気ショップ「ROOT」のPRを務める氏にとって、ジャケットとパンツのセットアップにリュックを合わせることは、若い頃からの定番スタイルなんだそう。
「高校に入学して、初めてグレゴリーを買いました。当時、宇野薫さんが雑誌でよく紹介されてるのを読んでいて、完全に憧れていたんです。DAY AND A HALF PACK、SATCHEL、TAILMATEの3つを使っていて、全部、当時人気があった花柄で揃えてましたね。グレゴリーは周りでも使ってる人が多かったんですけど、とにかく皆タフに使ってました(笑)。自分は当時、今よりも尖っていたので、他の人とは違う格好をしたいという思いが強くて。しかも、うちの母親の教育方針が変わっていて、こうしなさい、ああしなさい みたいに色々言ってくるんじゃなくて、逆に色々とオススメしてくるんですよ。リュックに関しても、”リュック背負うなら、ジャケパンに合わせなさいよ”って言われて、ジャケットとパンツのセットアップを買ってくれたりして。セットアップにリュックって組み合わせは、当時の自分的には何でだろう? という感じもあったんですけどね(笑)。でも、”これにはルーツもあるし、ハズしになって良いのよ”と言われ続けて洗脳されました。ハズしが何なのかも分かってなかったんですけど、とにかくこれがかっこいいんだって思ってましたね」
昨今でこそ”ハズし”という概念は一般的なものになりつつあるが、当時のファッションメディアにおいてはまだまだ普及していなかった感覚。平沼さんが受けてきたファッション的な英才教育のレベルの高さには脱帽するばかり。
「今日のリュックは、ROOTのボスから海外旅行のお土産でいただきました。まだもったいなくてそんなに使えていないのですが、いつかこれで山登りにも出かけたいと思ってます。某カメラマンの方にも、本格的な山登りで使うバックパックとしては、グレゴリーが最高だと言っていたので、試してみたいんですよね。最近もネットでグレゴリーのアイテムをよくディグっているんですが、やはり、いろんなブランドのプロダクトに影響を与えているマスターピースだなってつくづく思います」
平沼さんがバトンを回すのは、総合格闘家であり、UNO CAOL SHOWTENも運営する宇野薫さん。乞うご期待!
バッグ : グレゴリー(私物)
ジャケット : アルペントール(私物)
インナー:フィンガリン(私物)
パンツ:アルペントール(私物)
腕時計:アンティークのハミルトン(私物)
バングル:トムホーク(私物)
腕につけたヘアゴム:クロムハーツ(私物)
小指のリング:ホーセンブース(私物)
シューズ : コンバース(私物)
Photo_Yuichi Akagi
Edit & Text_Maruro Yamashita